【海外赴任準備】引っ越しの荷物の仕分け方 船便・航空便・手荷物の分け方のポイント

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海外引越しの仕分け

前回の記事で、海外赴任の流れをご紹介しました。海外赴任が決まったらもっとも時間がかかる作業が、荷物の仕分けです。
慣れない土地での駐在生活、スムーズに生活が始められるようにしたいですよね。現地で調達できるものもありますが、日本にしかないものもやっぱりあります。

使いたいのに船便に入れてしまった!
あれを持ってくればよかった!

とならないよう、早めの準備をしていきましょう。
仕分けのポイントは、「荷物の量」「到着する時期」です。ここさえ意識して仕分けをすれば大丈夫です。


目次

持っていく荷物の容量を確認する

船便・航空便・トランクルーム、それぞれの容量は会社の規定で決まっていることが多いです。まずはどのくらいの容量を持っていくことができるか勤務先の会社に確認をしましょう。
船便でほとんどの荷物を運ぶことになりますが、船便で運べる量は会社によって異なります。船便は〇㎥というように容積できまります。ピンと来ないかと思いますが、事前の見積もりで大体わかります。

一般的に航空便は早く届くのですが、運べる量が少ないです。航空便も会社によって一人あたり30㎏、段ボール〇個までなどの規定があると思います。我が家は布団を運んだので他に運べる荷物は限られていました。あと残りは、衣類とハンガーでほぼ埋まってしまいました。

それらとは別に、当日持ち運ぶ「手荷物」があります。これは各航空会社によって決められています。例えばANAの国際線だと、以下の通りです。赴任時は「ビジネスクラス」という会社もあるので、そうすると当日もなかなかの量を運べます。下記表はANAの2023年現時点での手荷物ルールとなります。JALの規定は異なりますのでご確認ください。

スクロールできます
 個数1個あたりの重量サイズ
ファーストクラス3個まで32㎏3辺の合計 158㎝
ビジネスクラス2個まで32㎏3辺の合計 158㎝
プレミアムエコノミー2個まで23㎏3辺の合計 158㎝
エコノミー2個まで23㎏3辺の合計 158㎝

もし母一人、子二人でANAのビジネスクラスで移動する場合は、32㎏の荷物を合計6個運べることになります。人と同時に到着するので、すぐに必要なものはとりあえず手荷物の箱にどんどん入れていき、最終的にオーバーしたものを航空便、船便に回していきました。

当日の手荷物は段ボールに詰めた後は、空港の出発ロビーにある宅配便カウンターで受け取る方法と、有料ですが、ANA、JALには国外の到着空港まで運んでくれる「宅配手ぶらサービス」があります。

我が家も引越しの最初の時は、この「手ぶらサービス」を使用しました。とても便利なのでお子さんがいたり、荷物が多くなる方にはおすすめのサービスです。詳しくは各社HPでご確認ください。

但し到着後に空港で受け取るのは自分です。カートがあるとはいえ、あまりに重すぎると持てない!ということが発生しますのでそこはご注意ください。ベルトコンベアに乗って出てくるので、ベルトコンベアからカートまで乗せるのはご自身で乗せなければなりません。
また、コードシェア便や他航空会社の運航便が含まれる場合は他社の手荷物ルールが適用になる場合がありますので、都度ご確認ください。

また、日本に残しておく荷物というのもあり、トランクルームや実家などに保管します。我が家は、引越し先の物件が家具付きだったので、ベッドやダイニングテーブルなどほとんどの家具をトランクルームに入れていくことになります。

荷物はいつ必要でいつ届くかで分けていく

大きく分けると下記の5カ所に仕分けていくことになります。ここが、すべての荷物を一箇所に運べばよい国内引っ越しと大きく異なる点です。

それとは別に「不用品の処分」もあります。とにかく家の中のすべての物の行き先を期日までに仕分けないといけません。

船便・航空便は赴任する国によって到着に要する日数も異なりますが、我が家の場合はとにかく、現地で必要な順で仕分けをしていきました。すぐ使いたいものから順に、「手荷物→航空便→船便」と分けていきました。
ちなみに、我が家は主人が先に赴任していたので、最低限のお皿やキッチン用品はあったので、手荷物や航空便は、子どもの学用品やお弁当グッズ、衣類などがメインでした。

荷物の仕分け方と到着時間

【船便】 … 赴任国にもよるが、1~2か月くらいはかかる。すぐに使わないもの、大型、重量があるもの。コンテナで運ぶので割れ物などは船便がお勧め。 

【航空便】… 2週間程度で着く。飛行機で運ぶため、重量制限がある。比較的すぐ使いたいもの。扱いが雑なので壊れやすいものは不向き。 

【手荷物】… 当日運ぶもの、着いてからすぐに使うもの、すぐ必要なもの。更に機内持ち込みと、預ける荷物に分ける。

【トランクルーム・倉庫】… 基本的に海外では使わないが、帰国したら使いそうなもの 

【実家など】…一時帰国の際に使用するもの 

仕分けリスト

下記表は、我が家の荷物の仕分けの一例です。クリックで拡大できます。

結局すぐあるに越したことはないので、我が家の場合は手荷物が多くなってしまいましたが、おかげで船便到着まで困ることはありませんでした。

赴任先の天候が思っていたより寒い、暑いなどもあるので体温調整ができる服を航空便か手荷物に入れておくと良いと思います。
船便の衣類は、ほぼ無印良品の「ポリプロピレン引き出し」に入れて、そのまま梱包してもらい運びました。そうすることで、箱から衣類を出す作業を省けるのでとても楽でした。

手荷物について

手荷物の中でも、機内持ち込みする手荷物と、預ける手荷物に分けなければなりません。機内持ち込み手荷物も、預ける荷物同様、それぞれ航空会社によって規定が決まっています。

例えばANAの国際線の場合は、手荷物は身の回り品(ハンドバッグ、カメラ、傘など)のほか、3辺(縦・横・高さ)の和が115cm以内かつ3辺それぞれの長さ55cm×40cm×25cm以内の荷物1個と決まっています。

機内持ち込み手荷物…パスポート、携帯電話、貴金属、iPad、PC、タブレット、楽器(バイオリンなど小型のもの)など

預ける荷物…引越しで詰めた段ボール、大きなスーツケース、規定外のサイズの楽器、ベビーカー

機内で使用する予定のあるもの以外にも、貴重品や電子機器などは預けず機内に持ち込むことになります。

ころころスーツケースを転がしながら、子供2人を目を離さないように気をつけ…パスポートやチケットなど無くさないように…と、とにかく当日も気を張っておくポイントがたくさんあります。

荷造りはシンプルにわかりやすくしておくことをお勧めします。

持ち込み不可なもの

スプレー缶は引越荷物として海外に運ぶことができません。災害時の対策や冬の鍋用にガスボンベを備蓄している家庭もあるかと思いますがガスボンベも運べません。一例を記載しておりますが、詳細や最新の情報は日本通運HPをご確認ください。
また、食品類は国によって厳しく成分まで規制されている国もあるため、せっかく買ったのに持ち込めなかったとならないよう事前に調べておきましょう。旅行会社のHPやJALのHPにも都市情報が載っています。

船便・航空便 持ち込み不可

・スプレー缶
・燃料 
・塗料
・その他液体 (ベンジン・シンナー・接着剤)
・電池、バッテリー
・ネイル
・ライター、マッチ、着火具
・酒類 (度数70%超えるもの)
・火薬類 (花火など)
・酸素ボンベ、ガス類
・その他 (オイル充電式回路、加熱式弁当箱)

航空便 持ち込み不可

・リチウム電池
・スキンケア用品、香水 (ノンアルコールの製品は可)
・日用品 (家庭用洗剤、漂白剤など)
・医薬品 (殺菌消毒材、防虫剤など)
・磁石、スピーカー
・水銀
・家電 (冷蔵庫、除湿器、空気清浄機)
・500グラム以上の印刷用インク
・洗浄液 (コンタクト、入れ歯、かつらなど)
・ヘアケア (ブリーチ、育毛剤、ヘアカラー、ヘアスプレーなど)
・その他 (スキースノボ用ワックス、ワックスリムーバー、瞬間冷却パック、電球、蛍光灯)

そして、薬に関してですが、市販薬や漢方薬なども大量には持ち込めません。目安として、「個人で使う範囲、約2か月分」とのことだったので、船便に入らなかった分は当日手荷物で持参しました。

自己の疾病の治療に用いる場合であっても、医薬品(医療用の麻薬及び向精神薬を含む)を所持して海外に渡航する場合には、渡航先の国によって、医師の診断書などの書類を携帯したり、持ち込んだり持ち出したりすることができる数量に制限があったり、事前に許可申請をする必要があることがあります。

誤ってパスポートを引越し荷物に入れない

海外赴任やること

これは引っ越し業者さんからも再三言われると思いますが、パスポートや飛行機のチケットなどの貴重品を引っ越し荷物の中に入れてしまわないように細心の注意を払う必要があります気を付けていても、実際に船便に入れてしまい、もう一度荷物を開け直したことがあるとおっしゃっていました。
引っ越し当日、作業員の方が触らないゾーン(押入れの一角など)を作り当日の手荷物と引っ越しの荷物を区別しておく必要があります。

新たに購入して持っていく物

赴任を機に、新たに購入して持っていくものもあると思います。

海外引越しにおいて新品のものや値札が付いたままの物は関税がかかる。というのが一般的です。

例えば、EU諸国は購入後6カ月以内の物、オーストラリアやニュージーランドは12カ月以内に購入したものは新品とみなされます。引越し当日、日通さんなど慣れている会社であれば一度開封するなどの工夫をして梱包してくれますが、注意が必要です。

不用品の処分

その他、不用品の処分をします。冷蔵庫や洗濯機は使用せず保管しておくとカビが生えたりするので、譲るなり捨てるなりして処分してしまってよいと思います。

メルカリやジモティーなど、フリマアプリもありますが、時間も有限です。時間をかけて売るよりもそこは短時間で処分して他の準備に時間を使った方が良いと思います。


我が家は一旦預けたら帰任までは荷物を取り出せない会社規定のトランクルームに預けていました。
実際に海外赴任を終えて言えることは、「トランクルームに一旦入れておけばいい」という考えは一切捨てましょう!まず数年使わなかった物は帰国後も使うことはほぼないと思ってよいです。

赴任が終わり、本帰国をした後、船便、航空便よりも何より先に届くのが国内保管のトランクルームの荷物です。どっさり届いたトランクルームの荷物はもはやゴミ…。あの数年前の引越し当日のことを思い出しながら、なぜこれを捨てる勇気がなかったのだろう…と後悔しながら、ひたすら捨てる作業をしました…。

ただし、ご自身で借りるトランクルームは有効な場合があります自分で契約する場合のトランクルームは24時間365日取り出しが可能なため、常夏の国に赴任するので冬物は一切いらない。けれど冬に一時帰国をする可能性があるケースなどはとても便利です。大型の倉庫タイプから、宅急便スタイルのトランクルームまで様々なので用途によって使い分けることも可能です。

24時間365日取り出し可能なタイプはこちら

宅急便感覚で預けられる手軽なタイプも。

意外なものが持ち込み禁止?!

シンガポールはガム、インドは地球儀、中国はDVDレコーダーなど各国によって持ち込み禁止の物は異なります。意外なものが持ち込み禁止だったりするので、これはどうかな?と思うものがあれば引っ越し業者に尋ねると教えてくれると思います。
私自身、電動アシスト付き自転車は海外に持っていけるのか?と疑問だったので尋ねたところ、「持っては行けるが帰国時に持ち帰れないかもしれない、他国にスライド異動の場合は持っていけないかもしれない」といったあいまいな返答でした。没収されても良い覚悟で船便で持参したのですが、結果赴任時、帰任時ともに特に問題ありませんでした。
ただ、バッテリーが駐在中に壊れてしまったので(充電は変圧器を通して充電していました)途中からただの重い自転車になってしまいました。

パッキングリストの作成

荷物は全て通関手続きをしなければなりません

そのため、梱包する箱ごとに「品物名」「数量」「金額」を明記したパッキングリストを作成します

梱包された段ボールの箱は1番から順に番号が振られていくのですが、箱の中身が何かわかるように、作業員の方が、荷造り中にすべての物をリスト化していきます。

そして私たちは、そのリスト一つ一つに保険のために金額を記載していきます。つまり、家にあるもの細かく中身も全て引越し業者の方に見られると思っておいた方が良いです。

まとめ

ポイントをまとめて今回は終わりにしようと思います。読んでいただきありがとうございました。

・持っていける容量を確認する
・持ち込み禁止物を確認する
・いつ使うものか、いつ必要かに応じて仕分けをする
・パスポートや賃貸のカギなど貴重品を一緒に梱包しないように注意
・今必要ないものは思い切って捨てる

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