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発達障害?感情のコントロールができない子にアンガーマネジメントを取り入れる

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アンガーマネジメント
感情の起伏が激しく、すぐ怒る。感情のコントロールをする方法は?

ギフテッド2E児や発達障害の子は認知の偏りや、特性から感情のコントロールが課題になることが多いようです。我が家は、アンガーマネジメントを取り入れました。

「手に負えない!何やっても効果なし!」とお手上げ状態の息子でしたが、それでも何か手立てはあるのではないかと、あれこれインターネットや育児本を読み漁っていました。今回はそんな渦中に試していたことの一つ「アンガーマネジメント」についてご紹介します。

ASD(自閉症スペクトラム)の場合は、認知の偏りや、うまく気持ちを切り替えられず、怒りの感情につながるケースがあります。
ADHD(注意欠陥多動性障害)の場合、衝動的に行動しやすいため行動や感情のコントロールが苦手という特性があります。すぐカッとなり手が出てしまうということもあります。

息子はギフテッド由来の感情の波が人よりも激しいという特性に加え、2Eの傾向もあり、感情のコントロールが苦手でした。育てていて思うのは、人よりも怒りの沸点に達するのが早い印象があります。また怒りを感じる種類も様々で、例えば「お腹がすいた」ということも「怒り」として表現します。

心理士さんからの勧めもあり、小学3年生頃から「アンガーマネジメント」を取り入れています。
私自身も難しいことはわからないので、本を見ながら一緒に進めていきました。
荒れていた時の様子はこちら

※ 注「Q&Aのカテゴリーについて」

こちらの「ギフテッド児のお悩み別Q&A」のカテゴリーでは、実体験に基づいた筆者なりの考えをまとめています。
今まで、数々の医療機関・専門機関を受診して受けたアドバイスや、専門書に基づいて実際にやってみてうまくいったこと、いかなかったことについて記載しています。
ギフテッド児もさまざまなタイプがいるため、その子によっては効果がない場合もございます。その旨ご理解の上、参考にしていただければ幸いです。

目次

アンガーマネジメントとは?

1970年代にアメリカではじまったとされる、怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニングです
自分の怒りを知り、上手にコントロールするためのスキルであって、怒りの感情をなくすトレーニングではありません。感情自体を否定するのではなく、感情を受け入れて処理していく、というようなイメージです。
近年は企業の研修で導入されたり、スポーツ選手が取り入れたりしています。

アンガーマネジメントを身につけることによって、怒りに支配されなくなり、人間関係や社会でうまくいくようになります。

大人の親だって、子育てをしていると思うようにいかないことの連続でイライラしっぱなし、ということもあります。アンガーマネジメントは子供だけではなく大人にも有効です。

子どももできるアンガーマネジメントおすすめ本

イラスト版子どものアンガーマネジメント : 怒りをコントロールする43のスキル

この本は、怒りをコントロールする43のスキルを見開きで1ページずつイラストを使いながらとても分かりやすく説明しています
友達にズルをされたとき、喧嘩になったとき、先生に叱られて腹がたったとき、バカにされたとき…など、シチュエーションをそれぞれ例に挙げながら説明がしてあり、低学年でも親と一緒に読み進めていけば十分理解ができる内容になっています。
まず最初に手にした本でした。小学生の「アンガーマネジメント」初心者におすすめの1冊です

自分の「怒り」タイプを知ってコントロールする はじめての「アンガーマネジメント」実践ブック

こちらの本は自分がどの「怒りのタイプ」かを知ってコントロールするという実践ブックです。怒りのタイプ(怒りの癖)を知るために「アンガーマネジメント診断」を行い、自分の怒りの傾向を知り、特徴を理解したうえで怒りの対処法を身につけていきます。
このクイック診断テストが本書には載っており、質問に答えていく形で得点化していきます。自分のことを客観的に見ることができないと答えるのが難しいため、高学年~中学生向きかと思います。大人ももちろん使えます

アンガーマネジメント超入門 「怒り」が消える心のトレーニング 

こちらも、図解つきでとても分かりやすく書かれています。ただ、ルビがなく子ども一人で読むのは難しかったので、一緒に図を見ながら大切なところだけ説明をしました。大人でもすぐに始められる方法が書いてあり子どもと一緒に学ぶことができました。

2冊目、3冊目はkindle unlimitedに登録すれば無料で読めます。

具体的な方法

こどもでもできるアンガーマネジメントのやり方

1、6秒数える
2、怒りのレベルを数値化
3、怒りの正体「べき」を押し付けない
4、怒りの感情が起きた時の対処法をいくつか決めておく
5、アンガーログを書く

6秒数える

これは一番よく言われる方法です。怒りの感情のピークは長くて6秒といわれているので、6秒ゆっくり数える、という方法です。たった6秒ですが、手が出そうになった時も、6秒数えることでとどまれるのです。

怒りのレベルを数値化

今の怒りはレベル10、さっきの怒りはレベル4…などレベルを10段階で評価していくことで冷静になるという方法です。怒りにも幅があることを知る方法です。

怒りの正体「べき」を押し付けない

自分が当たり前だと思っている「~すべき」が外れた時に怒りの感情が発生しますこの「べき」は本人の強い思い込みであり、本人にとっては「絶対に正しいこと」と認識しています。

例えば、待ち合わせの時間5分前には到着すべき、ぴったりに到着すべき、5分の遅刻なら許されるべき、など時間に関しても恐らく「べき」は人それぞれ違うはずです。
このように、自分の「べき」とは異なることがあるということを受け入れ、徐々に許せるゾーン、許容範囲を広げていきます。この範囲を広げられるようになるとイライラが減っていきます。

怒りの感情が起きた時の対処法をいくつか決めておく

これは、息子の場合は「深呼吸」「スクイーズを触る」というのを決めていました。その他にもストレッチをしたり、クッションに抱き着く、などいくつかの方法を決めておいてコントロールします。

アンガーログを書く

これは少し上級者向けかもしれませんが、「感情日記」です。いらっとしたことを文字化することで、具体的に「見える化」をして冷静になる方法です。書くときは分析や評価をせず書き留めます。
時間が経って冷静になって見返すと客観的に見られたり、自分の気持ちを整理することができます。

親の関わり方

子どもと同じ土俵に上がらない。これは意識していました。どうしてもイライラすると怒りが親である私に向かってくることが多かったので、一緒になってこっちもイライラして口論になりがちです。
特に息子の怒りは、攻撃性が高く、他人やモノに向かうため周りとしては以下のことを気を付けていました。

・反撃しない、煽らない
・その場から去る
・認識のズレを解消する

息子の場合は、怒りはすぐ沸点に達するので「怒りの耐性」はないのですが、すぐに気持ちを切り替えられるので「怒りの持続性」は高くありません
だいたい少しクールダウンをしてから怒りの分析をすると、息子の考えと私の考え方の相違があることがよくありました。

今日はゲームは5時間できるはずだ。

ゲームは一日3時間のルールです。

そんなのはおかしい!昨日やっていない分を回せるはずだ!おかしい!

前日の分はやっていなくても翌日に回せないルール

このように、お互いの「思い込み」のずれから怒りの感情が生まれることがあります。もう一度ルールのすり合わせをし、一貫性をもって対応していくようにしました。こちらもお勧めの本です。

どうやって学ぶ?

本も様々な本が出版されているので、書籍だけでも十分だと思いますが、さらに深めたい場合は通信教育などで学ぶことも出来ます。

日本アンガーマネジメント協会

ナショナルアンガーマネジメント協会(NAMA)はアメリカに本部を置く世界最大規模のアンガーマネジメントの国際団体です。その日本支部がこちらの団体です。
アンガーマネジメントの理論や関連知識を学び、また人に教えられるようになるためのトレーニングを行う講座もあります。

生涯学習のユーキャン

のアンガーマネジメント講座では通信教育で、唯一の「日本アンガーマネジメント協会」認定講座があります。「人はなぜ怒るのか」といった怒りの感情の基礎から具体的なテクニックまで体系的に学べます。

アドラー心理学講座

心理学を学んでみるのも一つの方法です。本人を変えることもそうですが、まず家族が心理学を学び、対人関係を好転させるのも一つです。こちらの講座はオンラインで完結できます。

まとめ

アンガーマネジメントは決して一日で身に付くものではありません。数年前は手も足も出るようなとても激しく怒りの感情を出していました。今はそれが良くないことであり、他に方法がある、ということが頭で理解できるようになったため、怒りの感情をそのように表現することはなくなりました。ここまで激しく怒りの感情をむき出すようになる前に、じっくり時間をかけて小さいころから取り組んでいれば良かったのかなと、後悔したこともあります。
息子の場合は、アンガーマネジメントの方法を知っていても、その手順を踏まず「し〇!」「消えろ!」など暴言を吐いて済ませてしまうこともあります。一度学んだら終わりではなく、また振り返るように「アンガーマネジメントのやり方」を繰り返し練習をしていく必要があるものだと思っています。
まずは、大人が怒りに振り回されないようにうまく怒りの感情と付き合っていきたいものです。

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