ギフテッドの診断はどこで受けられる?専門機関・病院・親の見抜き方まとめ

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ギフテッドの診断どこで?診断方法

「ギフテッド(Gifted)」とは、平均よりもずば抜けた知的能力や創造力、芸術的な才能を持つ子どもを指す言葉です。

実際に子どもを育てていると「もしかしてうちの子、ギフテッドかも?」と思うことがあっても、どこで相談したらいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。

この記事では、私の経験をもとに、

  • ギフテッドの診断(認定)はどこで受けられるのか
  • 検査や費用の目安
  • 親が気づくきっかけや見抜き方

について、わかりやすくまとめています。

目次

ギフテッドに「診断」という言葉は使わない

まず初めにお伝えすると、「ギフテッド」という言葉は医学用語ではないため、正確には「診断」という言葉は使いません。また、病気ではないため、医師から診断名としてギフテッドと記されることはありません。

ギフテッドは病気でも障害でもないので「診断」という言葉は使いません。「認定」という言葉を使ったりします。

わが家の場合も、「認定」というような言い回しで発達クリニックの専門医(小児科・児童精神科)にして頂きましたそのため、ここでも「認定」という言葉を使っていきます。

相談機関は?

日本では「ギフテッド」の定義が明確ではないことや、ギフテッド自体が病名、診断名ではないこともありなかなか認定できる機関が少ないのが現状です。

ギフテッドを診断・認定できる病院というのは公にはなっていませんが、発達外来のある小児科や、児童精神科などで相談することができます

わが子が認定を受けた頃(2019年頃)より、だいぶ日本でも認知が進んだと感じています。インターネット上でも「ギフテッド」に関して記載のある病院を見かけるようになりました。

わが家の場合をご紹介すると、息子が一番最初に認定された病院は、「ギフテッド」専門の病院ではなく、HPでギフテッドについてはアナウンスもしていない発達クリニックでした。たまたまその病院の先生が、その分野に長けておられる先生でした。

つまり、その病院が、ギフテッド外来をうたっていなくとも、先生自身がその分野に関する知識や経験があった場合、認定される可能性はあります。

結局は医師や心理士さんにギフテッドに関する知識があるかどうかにかかっています。

WISCを受ける方法

WISCとは5歳から16歳11か月を対象としたウェクスラー式知能検査です。簡単に言うとIQを調べる検査です。知能指数(IQ)はギフテッドの一つの目安とされているため、正確なWISCを測る必要があります。

受けられる場所としては色々なところで受けられるのですが、WISCの検査は機械的なテストではなく、人間が人間を検査するので、誤差がでることがあり、検査する側の人間の経験が非常に大事になります。

息子は9歳の時に公的機関で受けましたが、時間制限のない項目に関しては、息子は正解したい気持ちが強かったそうで4時間以上かかりました。(1時間から2時間程度で終わる場合もあります)
また、一度受けた場合は、回答を記憶して正確な結果がでなくなるため数年は間隔を開けないと受けることができません。

1. 心理クリニック・発達外来

発達障害の専門外来や心理クリニックでは、知能検査(WISCなど)が可能です。
発達クリニックといってもどこでも知能検査を実施しているわけではないため、実施の有無をあらかじめ聞いてから受診することをお勧めします。病院で受ける場合は、保険適用になる場合があります。

2. 教育相談センター・子ども支援センター

自治体によっては、教育相談センターや子ども家庭支援センターで相談を受け付けている場合もあります。専門の心理士が相談に応じ、必要に応じて検査を紹介されることもあります。公的機関の場合は無料で受けられることが多いです。

3. 民間の機関

最近では、ギフテッド教育に特化した民間の教育機関も増えており、そこでアセスメント(診断的評価)を行っているケースもあります。民間の場合は、数万円と高額になるケースが多いようです。

ギフテッド認定までの流れ(わが家のケース)

息子の場合、発達クリニックを受診してから認定されるまでの流れは次の通りでした。

  1. 初回相談予約:心理士や医師との面談を予約
  2. ヒアリング・問診:発達歴、現在の様子を聞き取り  
    →この時点でもしかしたらギフテッドかもしれませんよと言われる。
  3. 知能検査の実施:WISCなどを実施
  4. 結果の説明と今後の方針:特性に応じたアドバイスや支援策を提案
    →結果を元に、ギフテッド2Eということで良いでしょうと認定される。

ギフテッドの診断基準は?

ギフテッドを判定する際に、知的水準が上位3~5%という基準も広く使用されており、IQ130以上がギフテッドとみなされることもあります。

しかし、最近は単純にIQ(知能指数)だけではなく、ギフテッドに共通してみられる行動特性というものがあり、行動特性もあわせて判断することが多いようです。

息子の場合は、生まれた時からの生育歴と、先生との面談(息子・親それぞれ別で)などを踏まえたうえで認定されました。

ギフテッドかもしれませんね

息子はこのWISC-Ⅳを受ける約1年前のヒアリングの時点ですでにギフテッドかもしれませんね、と言われていたのですが、先生に何が判断につながったのか聞いてみました。
※既に何度か息子と先生は面談をしているので、初診で言われたわけではありません。

・誕生の時からの成育歴すべての項目において成育が標準より早い
・毎回20分くらい息子と二人きりで会話をした際の、応答の仕方が年齢よりも上
・問題行動とみられる行動も、本人に話を聞くと彼の行動全ての行動に理由がある

学校での問題行動や、授業中に消しゴムに穴をあけることも、当てられる前に喋ってしまうことも、全ての行動に理由があります。そして2年生の会話の仕方ではないですとおっしゃっていました。
会話の内容としては、何の教科が好き?からはじまり、苦手な教科、学校のこと、今はまっているのも、など他愛もない話だったようですがそこから見抜くことができるようです。耳が良いのもきっとそうでしょうとのことでした。

そして、ギフテッドは、生まれつきとされており、早期教育や勉強を努力して後天的にギフテッドになるというような言い方はしません。

受診しようと思ったきっかけ

実際に我が家のケースをお伝えすると、「うちの子賢いかもしれない、知能検査を受けてみたらギフテッドだった」というわけではありません。

当時、学校でのトラブルが頻繁に起きたり、学校の先生から毎日のように電話がかかってきました。当時の様子はこちら☟

何か発達の問題があるのかもしれない

と思ったのが発達クリニックを受診するきっかけでした。診察室では母親である私、息子と別々に数分ずつの面談をしていただき、後日知能検査(WISC-4)を受けることになりました。WISC検査については以下の記事に詳しく記載しています。

ギフテッドの顔立ちや顔つき

ギフテッドと検索すると「顔立ち」「顔つき」と検索ワードに出てきますが、ギフテッドは顔立ちや顔つきではわかりません。また、顔つきによってギフテッドかもしれないというようなこともありません。

「ギフテッドは中性的」といったこともサイトで見かけることもありますが、これは顔つきがというわけではなく、内面的に中性的ということはあるようです。台湾のオードリー・タンさんも公表していますが、実際にトランスジェンダーであるギフテッドは割合的に多いようです。

親は見抜けるか?

四六時中子供の成長を見ている親であり、ギフテッドの知識がある親であれば、比較的早く子供がギフテッドかもしれないと気付くかもしれません

私自身はギフテッドの知識が全くなかったため、小学3年生の時、医師に言われるまで気付きませんでした。
「なんとなく成長が早いけど、育てにくいかも」と思い、発達障害を疑っていました。

「ギフテッドといつわかるか」について記したとおり、ギフテッドといっても100人いれば100通りなのではっきり〇歳でわかるといった定義はありません。

親が気付きやすいギフテッドの特徴

親にギフテッドについての知識がある場合、大体の親は育児をしていく中で「わが子がギフテッドかもしれない」と思うきっかけがいくつかあるかもしれません。以下のような特徴がみられた場合、ギフテッドの可能性があります。

ギフテッドかもしれない特徴

同年代の周りより成長が早い

並外れた記憶力

物事の理解が早い

多方面に好奇心が旺盛

感受性が高い

繊細だったり敏感だったり感覚過敏がある

得意な事と苦手な事の差が激しい 

など

ギフテッドの見られる行動特性については、具体例とともに詳しくこちらに記しています。

ラベリングの意味はない

ギフテッドの育児は孤独です。なぜならギフテッドを仮にIQ130以上だとした場合、人口の2%ほどと言われているため、同じような悩みを抱えている人が近くにいないのです。
ママ友に相談したところで、「賢いからすごいね」と相手にとって嫌味に聞こえてしまうこともあるでしょう。

社会に出る前に支援する

かかりつけの先生が、こうおっしゃっていたのがとても印象的でした。

結局「ギフテッド」とラベリングすることには大きな意味はなく、大人になって社会に出る前に、適切な介入をし、生きづらさを感じている点や、困りごとを支援していくことが大切になってきます。

子育てにおける個人的なギフテッドのラベリングについての考えについてはnoteにて綴っています。

高額なカウンセリングにご注意

以上、ギフテッド認定までの過程をご紹介しましたが、発達クリニックや民間施設等は予約を取るのも至難の業で3ヶ月先ということも。

今すぐ相談したいとき、心理士によるカウンセリングで相談するという方法もあります。
その場合、保険診療ではなく、全額自己負担になるため、高額な金額がかかるところもあります

相談する時というのは、切羽詰まっていたり、藁にもすがる思いの時が多いのではないでしょうか。そんな時に弱みや不安に漬け込んでくるケースもあるので注意が必要です。

相談しても一回では解決策をアドバイスしてくれないような、詐欺まがいの高額なカウンセリングもあります。時間相応な価格で受けられ、かつ質の高いカウンセリングサービスを探すようにしましょう。
また、ギフテッドに関しては一度の面談や、様々な成育歴の聞き取りなしでは認定はできないと思ってよいと思います。

また、インターネットのIQテストや無料のギフテッド診断テスト、脳波の検査などで測れるものではありませんのでご注意ください

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まとめ

このように息子は9歳の時に「ギフテッド2E」と認定されました。

この段階がもしかしたらギフテッド児を育てる上で、一番のターニングポイントではないかと思っています。ギフテッドは発達障害と誤診されることが多いと言われています。ギフテッドと発達障害では支援方法も異なってきます。

ギフテッドはなんでもできる優秀な子という意味ではありません。
ギフテッドは、確かにずば抜けた才能を持っていたりしますが、困難も持ち合わせているケースがほとんどです。
ギフテッド児は、その子が抱えている困難に対して適切な支援が必要な子なのです。

ギフテッドかどうかより、周りの大人がその子の困難に気づき、どうサポートしていくかで、本人の自己肯定感や、将来的に社会に出てからにも大きく影響してくるのではないかと思っています。

ブログでは伝えきれていないことをnoteにて有料記事にて公開しています。今後も当サイトと分けて執筆予定です。

⇧「楽天ROOM」にて今まで子育てで役に立ったものなどをまとめています。「コレクション」のタブからカテゴリーごとに見ることができます。随時追加していますので、もしよろしければ参考にご覧ください。

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