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わが子はどのタイプ?ギフテッドの6つのタイプ 特徴と種類別の支援方法

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ギフテッドの6つのタイプ

メディアでも取り上げられることが多くなってきたギフテッド。

見ていると似たような傾向はあるものの、興味関心がある事柄も、特異な才能も100人いれば100通り、色々なタイプがいるなと感じています。

日本でもここ数年ギフテッドにまつわる本が多く出版されていますが、海外の文献なども見ていると、海外は日本より随分前からギフテッドについて研究されていたことに気づかされます。

1988年にGeorge Betts と Maureen Neihartによって「Profiles of the Gifted and Talented」(※クリックすると英語の原文がダウンロードされます)という6つのパターンの図が作成されました。

今回はギフテッドの6つのタイプについてです。

1888年に発表されてから2010年に改訂されていますので、今回は2010年の最新版を参照に、自分なりに理解し、要約した上で、息子の例も挙げながらご紹介しようと思います。尚、筆者による意訳となりますので、詳細については当ページ末尾の原文をご覧ください。

目次

英才型と2E型とは違うの?

ギフテッドには「英才型」「2E型」があることはご存知の方も多いと思います。

ギフテッドのタイプが6つも分けられるの?と疑問を持たれるかもしれませんが、この6つのタイプは、ギフテッド児の感情、行動、ニーズを調べることで彼らを理解するために作成されました。

教育者や保護者はこれらを知ることで、より深くギフテッド児のことを理解できるようになるとしています。
つまり、ギフテッドの診断分類モデルではありません

また、必ずしもこのパターンに当てはまるとも限らず、幼少期は変化することもあり、年を取るにつれて1つか2つのパターンに落ち着くとされています。

ギフテッド児の支援をしていくにあたり、その子の特性を知ることがとても大切です。私自身も親でありながら我が子のことがわからず、わかるまではなぜこうなるのか、なぜこんなことが起きるのか時には驚き、時には爆笑し、時には怒鳴り、時には涙し…時には途方に暮れる日々でした。

まずギフテッドを理解するまでにはたくさん本を読み知識をつけるところから始めました。そしてギフテッドの知識をつけた上で、さらにわが子の特性を知ることがギフテッド育児のスタート地点だと思います

先生や教育に携わる方々にも是非知っていただきたい内容となっています。
ギフテッドもその子によって必要な支援が異なることを一人でも多くの方に知っていただけたらギフテッド児にとって学校という場も変わってくるかもしれません。

ギフテッドの23の特徴と、具体的な行動特性の例についてはこちらに詳しく記載しています☟

6つのタイプとは?

1988年に作成されましたが、2010年には再び二人によって下記のように改訂されています。

1988年の発表時の6つのタイプ

・The Successful(成功者タイプ)
The Challenging(挑戦的タイプ)
・The Underground(地下タイプ)
The Dropouts(中退タイプ)
・The Double-Labeled(2Eタイプ)
・The Autonomous (自律タイプ)

2010年改訂版

・The Successful(成功者タイプ)
The Creative(創造的タイプ)
・The Underground(地下タイプ)
The At-Risk(危険に晒されているタイプ)
・Twice/Multi Exceptional(2Eタイプ)
・The Autonomous Learner(自律タイプ)

タイプ1  The Successful(成功者タイプ)

「成功者タイプ」は最もわかりやすいギフテッドのタイプです。
このタイプは、一般的に高い自己概念を持ち、社会にうまく適応している人たちのことです。従順で適切な行動を示し、よく学び、テストでも成績優秀なので、海外の学校ではギフテッドプログラムに配置されます。

また、大人から認められたいという欲求があるため、問題行動は起こしません。周りからも成果が認められているため、自己概念も高いように見えます。

ただし、指導者や親の指示を求める傾向があり、学校などのシステムに依存しているため、有能ではあるものの、創造性や自主性を持って学ばない可能性があります。

一覧表より「成功者タイプ」の態度や行動として多く見られる特徴を一部要約したものがこちら。個人的には保守的な印象を受けました。

感情・態度・行動

自己満足
依存
優れた学業
失敗への恐怖、リスク回避
外的な動機づけ
将来が不安
承認欲求が強い
シラバスを超えず、受け入れて準拠する
安全なアクティビティを選択する
知識の消費者になる

このようなタイプにとって必要なことや家庭、学校での支援の仕方として以下が挙げられます。

タイプ1への推奨事項

・挑戦する
・欠陥を見る
・リスクテイク
(危険を承知で行動すること)
・積極性、自主性のスキル
・退屈を和らげる適切なカリキュラム
・コンフォートゾーンから飛び出す活動
・親はある程度手放す必要がある
・子どもの課題に対処する能力を肯定する

また、支援が一見必要ないように見えるタイプかもしれませんが、メンターやコーチング、知的仲間との時間が必要なタイプとされています。

タイプ2  The Creative(創造的タイプ)

「創造的タイプ」このタイプのギフテッドは、高い創造性を備えた多様な才能を持つギフテッドです。
このタイプはルールに従わず、頑固、無礼、皮肉的であり、権威に疑問を抱き、しばしば教師や保護者と衝突します。学校のシステム自体が彼らの能力を認めてくれないので、本人たちは不満を感じています。

彼らは非常に創造的であるにもかかわらず、教室では破壊的であると見なされ、しばしば否定的な自己概念を持っています。
一部は仲間にも挑発的なためグループから外されたり、歓迎されないことがよくあります。

一方、一部は仲間たちにとって魅力的なユーモアと創造性のセンスをもっており仲間受けが良いこともあるそう。
このタイプは中学生までに適切な介入が行われなかった場合、薬物への関与や非行行為などの不健全な活動により学校を中退する危険性がある学生のグループとのこと。
※1988年の発表時は「挑戦的」としていましたが、2010年に「創造的と変更しています。

一覧表より「創造的タイプ」の態度や行動として多く見られる特徴を要約したものがこちら。

創造的と改訂されましたが、挑発的、挑戦的な面もあるタイプがこのタイプと言えるでしょう。

感情・態度・行動

創造性が高い
退屈、イライラ、衝動的
敏感
心理的に脆弱である
内なる信念に従おうとする強い動機がある
間違いを正したい
高エネルギー
教師に挑戦する
規則や方針に質問する
正直かつ率直である
感情的に不安定である
自制心が弱い可能性がある
興味のある分野(情熱)に粘り強く取り組む
信念を貫く
同僚と対立する可能性がある


このタイプにとって必要なことや支援の仕方として以下が挙げられます。

タイプ2への推奨事項

・寛容な大人
・適切な教師の指導
・認知、社会的スキル開発
・適切な行動をモデル化する
・創造性など強みのサポート
・徹底的な学習
・自尊心を築く機会を与える
・柔軟性、自己制御を学ぶ
・契約システム
・他者を肯定するための対人スキル
・彼らの目標を尊重する
・興味(情熱)を追求することを許可する
・家族プロジェクト
・心理的脆弱性を認識し、必要に応じて介入する

「成功者タイプ」が外的動機によるのに対し、「創造的タイプ」は内なる信念による強い動機となっているのが面白いですね。ギフテッドでも真逆なこともあります。

こちらのタイプは、メンターシップや対人スキルを指導してくれる人、コーチ、先生など他者とのつながりが必要なタイプです。対人関係や社会性を身につけていくことが必要なタイプと言えるでしょう。

タイプ3  The Underground(地下タイプ)

「地下のギフテッドタイプ」中学生の女の子に多いタイプで、才能があるにもかかわらず才能を隠すタイプです。中学生くらいになると帰属欲求が劇的に高まり、仲間に溶け込みたいがために自分の才能を否定します。

以前記事にしたアンダーアチーバーと似ているかもしれません。不安を感じることがよくあり、子どもたちのニーズの変化は、親や教師の期待と衝突することがよくあるそう。また、親や周りは子どもがどう感じようと、教育プログラムを続けるよう押し付ける傾向があります。

一覧表より「地下型タイプ」の態度や行動として多く見られる特徴を抜粋したものがこちら。

感情・態度・行動

社会的に所属したいという欲求
不安とプレッシャーを感じる
葛藤、罪悪感
自分の感情に対する権利がわからない
自己意識が低い
達成に対する曖昧さ
一部の達成行動を社会集団に対する裏切りとみなす
才能を軽視する
上級クラスからドロップアウトする
挑戦を拒否する
方向性がわからない


このタイプにとって必要なことや支援の仕方として以下が挙げられます。

タイプへの推奨事項

・選択の自由
・葛藤に気づく
・感情の認識
・能力のサポート
・才能のある仲間との関わり
・自己理解、許容
・ありのままに受け入れられる
・文化の仲介
・大学やキャリアの計画を支援する
・兄弟と比較しない
・居心地の良い学習環境
・ロールモデルを提供する
・階級、人種差別、性差別についてのオープンなディスカッション

このタイプはまず本人が自己理解をし、適切な学習環境の提供や、大学の計画などが必要とされています。
才能があることがわかっている親や家族からすると、せっかくの才能がもったいない、と思うかもしれません。環境が大事なタイプと言えるのではないでしょうか。

タイプ4 The At-Risk(危険に晒されている)

「危険に晒されているタイプ」以前は「The Dropout」(落ちこぼれタイプ)とされていましたがこちらも改訂されています。
このタイプのギフテッドは、長年ニーズを満たされず、システムの中で拒絶されていると感じ、怒り、不満を感じています。彼らは、落ち込んだり、引きこもったり、防御的に反応することで自分自身を表現します。

このタイプはギフテッドであることが高校に入るまで気付かれないことも多く、彼らは無視されたという感情から憤慨しており、自尊心がとても低いタイプです。

信頼のできる大人との密接な関係を必要とし、家族のカウンセリングや個別のカウンセリングも受けるべきとしています

一覧表より「危険に晒されているタイプ」の態度や行動として多く見られる特徴を抜粋したものがこちら。

感情・態度・行動

憤慨して怒っている
無謀で操作的
自己概念が乏しい
防御的
権威に抵抗する
危機を生み出し、混乱を引き起こす
スリルを求める
欠席がち
学業成績が低い
ひきこもり
学業以外のことを追求する
クリエイティブなことが多い
自分自身と他人を批判する


このタイプにとって必要なことや支援の仕方として以下が挙げられます。

タイプ4への推奨事項

・個人カウンセリング
・家族カウンセリング
・課外活動への参加
・個別化されたプログラム
・信頼できる大人との緊密な協力関係
・「代替」環境
・短期的な目標設定
・権力闘争を避ける
・遠慮のない話し合い
・責任感を持たせる
・罰は最小限に抑える
・障害を克服するための能力に対する自信を伝える

このタイプは原文に「Alternatives」という単語がありオルタナティブ教育(代替教育)を推奨されています。この教育法は、ギフテッド教育を語るときに度々出てくることがあります。

簡単にいうと、従来の伝統的な教育方法とは異なる教育のことで、独自の理念と教育方針によって行われます。モンテッソーリ、シュタイナー、イエナプラン、サドベリー教育などがあります。

個別最適な教育環境に置くことはギフテッド支援においては不可欠なことだと思っています

タイプ5 The Double-Labeled(2Eタイプ)

 いわゆる2Eタイプです。発達障害など何らかの障害をあわせ持つギフテッド。字が汚かったり、学校の課題をこなすことにストレスを感じています

このタイプは、学校で才能があるとわかるような行動を示しません。彼らは、ストレス、フラストレーション、拒絶、無力感、孤立感を示しているタイプです。

また、彼らは多くの場合、自尊心が低く、平均的であると見なされるため、ギフテッドの部分は見過ごされてしまうことがあります。学校のシステム自体が生徒の弱点に焦点を当てるため、彼らの長所や才能を伸ばすことができない傾向があります。

一覧表より「2Eタイプ」の態度や行動として多く見られる特徴を抜粋したものがこちら。

感情・態度・行動

学習性無力感
激しいイライラと怒り
気分障害
落胆しやすい
勉強面での自己概念が乏しい
自分自身を成功者だと思っていない
どこに属すべきかわからない
平均的かそれ以下に見える
社会的/感情的な側面において幼い
問題行動がある
概念的に考える
斬新さと複雑さを楽しむ
整理整頓されていない
情報処理が遅い
才能のある仲間グループに対応できない可能性がある


このタイプにとって必要なことや支援の仕方として以下が挙げられます。

タイプ5への推奨事項

・障害を考慮しながら強みに焦点を当てる
・恵まれた能力を認め、肯定する
・得意分野での挑戦
・リスクを冒す機会を提供する
・学校での擁護者
・家族の参加
・自制心を養う
・現実的な目標を設定して達成する方法を教える
・ギフテッドの仲間と一緒に過ごす時間を与える

こちらのサイトのテーマにもなっている2Eタイプです。

このタイプはどちらかのサポートでいいわけではありません。できないことや、弱いところばかりどうしても目が行きがちですが、強みと弱みの両面でのサポートが不可欠です。

タイプ6 The Autonomous Learner(自律タイプ)

自律タイプ。タイプ1の成功者タイプ同様、学校に適応するタイプです。

タイプ1の成功者タイプとの違いは、自発的、自主的なところです。独立心があり、自分自身の生活に変化を生み出すことができることを認識しており、他人が何かしてくれるのを待たず行動します。

また、教育的目標を設定することに安心感を持ちます。このタイプも成功者タイプ同様、親、教師、友達からも好かれており、高い自己概念を持ち、リーダーシップ能力を持っています。

一覧表より「自律タイプ」の態度や行動として多く見られる特徴を抜粋したものがこちら。

感情・態度・行動

自信がある
自己理解と受容
楽観的
内発的動機
野心的で興奮している
学問を最優先事項の一つとはみなさない可能性がある
失敗から学ぶ
他者に対する寛容さと敬意を示す
適切なソーシャルスキル
自主的、自発的
挑戦を求める
立ち直りが早い
信念を貫く


このタイプにとって必要なことや支援の仕方として以下が挙げられます。

タイプ6への推奨事項

・より多くのサポート
・新しい方向性の提唱と自立心を高める
・ 強みと可能性についてのフィードバック
・継続的な成長の促進
・リスクテイクのサポート
・学校や地域社会で子どもたちの代弁者となる
・情熱を注げる分野に関連した機会を提供する
・あらゆる世代の友達
・学びのための時間、場所の制限を除く
・家族の意思決定に参加する 耳を傾ける
・メンター、文化的仲介者
・彼らの邪魔にならないようにする
・長期的な学習計画の作成

なんだか完璧!と言いたくなるような行動や態度だなと感じました。そんな完璧に見えるタイプも支援が必要なのがギフテッドです。

わが子のタイプは?

ここまで当ブログを読んでいただいている方はおわかりかもしれませんが、タイプ2の「創造的タイプ」だと思います。「2Eタイプ」でもあるにはあるのですが、行動や感情を見ると、「創造的タイプ」のほうが見事に当てはまります。

自分が納得いかないルールを強要してくる学校の先生には反抗的で、社会の一般的なルールも独自の考えに反するものにはすんなり従いません。

推奨事項にあるように、決め事は必ず双方で話し合い、契約書を書いて決めます。重要なポイントは本人が納得しているということです。3年生の頃に受けた心理士さんのアドバイスがあまりにも的確だったので今更4年の時を経てびっくりしています。

また、その後に受けた別の心理士さんのアドバイスでは、「このタイプは周りの人で良くも悪くも変わる、私立に行った方が良いタイプだね」と言われると同時に、「変なことして指紋を取られるようなことがないようにね」と言われたことがあります。まさに適切な介入が行われない場合、非行に走るリスクがあるタイプであることを遠回しに伝えてくれていたようです。

そんな心理士さんの勧めもあり、中学受験をした息子は現在中学生になりました。高め合える友人にも恵まれ、学校の先生もしっかり目が行き届いており、褒めるタイミングで褒めてくれているようで、以前と比べると社会性もだいぶ身についてきたと感じています。

まとめ

今回ギフテッドには6つのタイプがあることをお伝えしました。私自身も今回初めて6パターンについて学びましたが、同じ「ギフテッド」という括りの中にもここまで違いがあるのかと改めて気づきました。

そして、心理士さんの的確なアドバイスのおかげで、我が家は比較的早くからタイプ別のサポートをしていたことがわかりました。そしてそのサポートは効果的であるということを身をもって経験しました。

サポート法を実践したところですぐに変化が見られるわけではありません。長期戦にはなるかもしれませんが、年を重ねると本人も周りも成長し、本人もストレスやフラストレーションを感じなくなるかもしれません。

この6つのパターン化は決してラベリングしたり型にはめるためのものではありません。

タイプによってサポート方法も本人が必要としていることも異なるということと、ギフテッド児をサポートするにはまず分析をすることが重要だということです。

参考文献 Revised Profiles of the Gifted & Talented (Maureen Neihart and George Betts 2010)

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