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ヤマハ音楽教室ジュニア専門コース(J専)のオーディション 個人レッスン内容は?レベルは?

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J専個人

幼児科2年間を経て、我が家はジュニア専門コースに進級しました。今回はJ専1年目のレッスン内容をお伝えします。

幼児科が終わった後、進路に迷っている方やJ専を検討中の方のために、レッスン内容やレパートリーなどを参考までに記していきます。
内容が盛り沢山なので、今回はヤマハジュニア専門コースの「オーディション」についてと「個人レッスン」について書いていきます。
「グループレッスン」についてはこちらをご覧ください。

また、J専はピアノかエレクトーンか楽器を選べるのですが、息子はピアノを選んでいます。

J専ってどれくらい練習が必要なの?

大変だと聞くけど、ついていけるか心配

目次

「YAMAHA MUSIC SCHOOL」

はじめに、2024年4月ヤマハ音楽教室は70周年を機に「YAMAHA MUSIC SCHOOL」へ変わります。それに伴い、現在年少さんの3歳児は新しいコースとなります。

3〜5歳児対象「おんがくなかよしコース」「幼児科」

  新コース「ぷらいまりー」へ

今まで、3歳児は「おんがくなかよしコース」4、5歳児は「幼児科」の2年のコースだったのですが、この春から「ぷらいまりー」という3年間のコースに変わりました。(4月時点で年少児のみ対象)大きく変わる点は、個人レッスンを新たに付加する点。

2024年現在、年中さん、年長さん、新一年生以降は従来通りのコースとなるようですが、ゆくゆくはコースの内容も変わっていくかもしれません。現段階での内容となりますので。最新の情報は公式ホームページでご確認ください。

ではジュニア専門コースのオーディション内容をご紹介します。

ジュニア専門コースの推薦の基準は?

数多くのピアニストや作曲家を輩出しているこのジュニア専門コース。あのJAZZピアニストとして有名な上原ひろみさんもJ専出身です。

ハイレベルな鍵盤演奏力と創造的で豊かな表現力が身につくコースとヤマハのホームページでうたっているこちらのコースですが、進級したい場合、オーディションを受ける必要があります

このオーディションは大抵の場合、幼児科2年目の面談で先生から「J専に行きませんか?」と推薦されます。当時の息子のクラスでは一人だけ声をかけられていたので、レッスンの様子を見ながら先生が声をかけているようです。

見ているポイントや推薦する基準は楽器店やヤマハの教室によって異なるかもしれません。

幼児科は2年間メンバーも先生も変わらないので、入った当初から2年間、ヤマハでの成長を見ておられます。おそらくレッスンの様子を見た上で、先生なりのJ専に推薦する基準をお持ちなのだと思います。

息子は特に幼児科のレッスン中は周りと同じようにレッスンを受けていただけで特別なことはしていません。幼児科はそんなに難しい宿題も出ませんが、レッスンでやってきてねと言われたことは最低限やっていたと思います。

楽器店の入り口にフリーで弾けるエレクトーンが1台置いてあったのですが、そこで自由に、習っていない曲(幼稚園の園歌や自宅の電子ピアノのメヌエットなど)を耳コピで弾いていたりはしていました。

楽器店でJ専の開講がない場合は?

当時通っていた楽器店では、J専のクラスは翌年度は開講しないことが決まっていました。そのため、近隣の楽器店合同での説明会であり、開講されるのも電車で乗り継いで行かないといけないような場所でした。

下の子がまだ小さかったこと、拘束時間が長いこともあり現実的に通うことが難しい旨を相談しました。すると、楽器店は他のところでも大丈夫とのこと。結局やる気があり、オーディションに通れば別の楽器店、直営店のJ専クラスに入ることは可能です。

こうして我が家は楽器店も別の教室に移ることに。通いやすい距離(それでも電車でしたが)の教室に1年生のタイミングで変わり、そこでJ専クラスに入りました。

J専にはオーディションがある

オーディションでは、以下のような内容の試験があります。

スクロールできます
課題曲・自由曲幼児科で習ったぷらいまりーの中から課題曲と自由曲を弾きました。「おちば」と「マリオネットのダンス」を弾きました。
メロディー聴唱メロディーを聴いて歌います。メロディーはフレーズごとに区切って出題されます。調や開始音は提示されません。ぷらいまりーより出題されます。移調を含みます。
メロディー聴奏メロディーを聴いて弾きます。出題は1曲8小節程度です。調や開始音は提示されません。ぷらいまりーより出題されます。移調を含みます
ハーモニー聴奏3つの和音を聴いて弾きます。3問出題されます。幼児科のレッスンで行っているような3つの和音を続けて聴いて再現します。

あとはこの他に面接もあります。面接と言っても難しく考えたり構える必要はありません。
曲は全てぷらいまりーから出題され、和音も普段の幼児科のレッスンをしっかり受けていればできる内容だと思います。

不合格はあるかどうかを聞いたところ、教室の開講日と教室のエレクトーンの台数で定員が決まるとのことでした。やはり1つの教室のキャパシティもありますし、何クラスJ専を開講するかは楽器店や直営店によっても異なると思うので、要確認となります。

向いているのはこんな子におすすめ

・音楽を楽しんでいる
・言われたことがすぐできる
・耳が良い
・他の習い事よりヤマハを優先できる

ヤマハはピアノ教室ではなく、音楽教室です。「奏法の技術を身につけたい」という子よりも、「音楽を楽しみたい」と思っている子の方が断然向いていると思います。奏法だけではなく、アンサンブルをしたり、お友達の旋律に伴奏づけをしたり、様々な角度から音楽を作っていきます。

音楽全体を楽しみたいお子さんにはぴったりのコースですが、ピアノの技術を磨いていきたい、というお子さんには弾くこと以外の時間も多いため目的と異なる可能性があります。この点は、よくお子さんと話し合って決めるのが良いと思います。

また、J専は幼児科とはガラッと雰囲気が変わります。スピード感も先生の要求も、幼児科とはまるで異なります。つい最近まで16小説の曲を弾いていたとは思えないような進度で進んでいきます。
ちょっとやってみようかな、くらいの気持ちだとついていくのが大変だと思います。

聴力は良いに越したことはありません。先生の弾いた音を即座に真似したり、移調をしたりととにかく耳が良いことが前提にレッスンが進んでいくと言ってもいいほどです。

耳コピ自体は1年生の時点ではクラスの中で息子1人しかできなかったので、必須ではありませんが、聴いた音が何かすぐに反応できるくらいのお子さんが向いているかもしれません。

そして他の習い事をしている場合、ヤマハを第一優先にできるということも重要になってきます。次のレッスンまでにやらなければならないことが膨大にあるため、時間の確保が必須です。

と、ここまで書くと、すごく大変なのではないかと思われるかもしれません。実際のレッスンの様子をご紹介します。

レッスン内容 5月開講~8月まで

グループレッスンのクラスは男の子3人、女の子3人の計6人のクラスでした。
3姉妹全員J専という子、親がヤマハの先生の子などもメンバーの中にいらっしゃいました。そんな中に息子が紛れ込んでいて大丈夫かなと心配になった記憶があります。

毎回宿題が山のように出るので、一年目は教室の後ろの椅子に座って親もレッスン内容を全て見ていました。(この辺りは入室はしないクラスもあったり、教室や先生の方針によると思います。また、今はコロナで変わっている可能性大です)
メモを取るお母さまもいらっしゃいましたが、私の場合下の子が退屈しないように相手をするのが必死であまり聞いていませんでした。教本は、以下のものを使用しました。レベルを見て先生が使用する教材を選んでいるようでした。

以下は息子の場合です。

使用テキスト

グループレッスン 
「ジュニア専門コース」
「クリエーションブック」

個人レッスン 
「ジュニア専門コース ピアノ」

+その子に合った教本 (我が家の場合)
「ブルグミュラー25の練習曲」
「プレインベンション」
「わたしはピアニスト」


一番最初の個人レッスンでは、「ジュニア専門コース ピアノ」より3課題を出されました。あまりに幼児科からの振れ幅が大きくとても驚いたのを覚えています。

幼児科はゆっくりみんなで2、3週間かけて仕上げていたと思います。それが急に、3曲も次のレッスンまでにどうやったら弾けるようになるのかさっぱりわかりませんでした。
ただ、全てヤマハの教本にはCDがついています。
幼稚園の頃から耳コピができた息子は、楽譜を読むより聞いた方が早いとなり、この頃からCDを聴いて音を取るようになりました。

3曲でも大変だったのですが、入ってすぐに7月のコンクールに参加してみてはどうか?とのこと。このコンクールはヤマハ主催のものではなかったので、6人中3人が声を掛けられていました。
みんながみんな参加するわけではなく、その子の力量を見て先生が声をかけていたようです。
先生が選曲してくださったのですが「ツェルニー100番練習曲Op.139 NO.24」と「ブルグミュラー25の練習曲 バラード」をヤマハの教本とは別に併せて練習することになりました。

5月の開講から7月のコンクールまで2か月で仕上げるのはとても大変でした。
仕上がりとしては完成度は低いですが、大きなステージで弾くことの楽しさを経験できたのはよかったです。本人も大ホールで人前で弾くのがとても気持ち良かったようです。
当時の演奏はこちら↓

個人レッスンは30分しかない割に曲数が多いのであっという間に終わってしまいます。
先生の指示通りパッと弾いて大事な事を指導してもらい、次々と曲を見てもらうというような感じで、毎回個人レッスンは時間との戦いでした。

個人レッスンは、グループレッスンと同日の子もいれば、別日の子もいました。同じ先生が見るのでスケジュールを組むのが大変だろうなと思っていました。我が家は、グループレッスンの前に個人レッスンをしてもらい、30分の空き時間の後、グループレッスン、というスケジュールでした。

コンクールが終わり、8月ごろから「プレインベンション」と「ブルグミュラー」を本格的に進めていくことになります。ブルグミュラーやプレインベンションに関してはCDはついていないので、結局親が付きっきりで見ることになりました
私自身も6年間ピアノは習っていたので横につきながら教えることができましたが、そうでない場合、幼児科を終えていきなりこのレベルは大変だろうなと思います。

教本を振り返ってみてみるとブルグミュラーが「パストラル」「無邪気」「バラード」と「ジュニア専門コース ぴあの」に収録されている22曲すべてが7月末までに終わっています

8月頭には「ジュニア専門コース ぴあの2」に入っていました。かなり早いペースで仕上げています。今考えると一番真面目に練習していた時期かもしれません。

レッスン内容 9月から12月

この時期は本当に忙しかったです。
この時期にヤマハ音楽振興会主催のヤマハジュニアピアノコンクール(YJPC)の特約店での選考会がありました。これは確か全員参加だったと思います。
プレインベンションから1曲と「ジュニア専門コースピアノ2」に入っている「遊んでいる子どもたち」を選曲しました。金賞以上だと次のステージに進めるのですが、息子は奨励賞だったのでここで終わりました。
それでも賞状とメダルが貰えたのがとてもうれしかったようです。この選考会は同じようなレベルの子が揃っていたので見ていてとても勉強になりました。

このコンクールと併せて、1月の作曲コンクールへの準備が始まります。なので曲を仕上げるペースは最初よりは落ちましたが、それでもブルグミュラー、プレインベンション、ピアノ2の課題は出ていました。

個人レッスンの課題とは別に、グループレッスンの課題も出るので、まさに日々ヤマハに追われているといっても過言ではありません。サクサク課題をこなせる方もいるのかもしれませんが、私自身、作曲なんてやったことがなく手の貸しようがなく大変でした。

レッスン内容 1月から3月

そして、この時期もとにかく忙しかったです。
1月には作曲のコンクール(JOC)があります。先生も秋から怒涛の忙しさとおっしゃっており、受け持っている生徒全員の曲を仕上げなければなりません。

1年生で作曲?!と思われるかもしれませんがこれは私もびっくりしました。
息子は組曲を作ったので曲の分数としては2分30秒くらいの曲を作曲しました。

といっても、絵本からイメージを膨らませて、モチーフを考えて、短いフレーズをつなげていく、といった作り方でかなり先生が手を貸してくださるのでそこは安心して大丈夫です。その場でサッと弾いてサッと楽譜に両手を落としていく…先生は天才なのか!と親子で本当に驚きました。

このコンクールが1月末に終わると、次は2年に一度の全体の発表会(楽器店などにもよると思います)の準備です。
大きなホールで他の教室と合同で発表会がありました。先生たちがパート割をしたエレクトーンの楽譜も作成するようで、本当に忙しいだろうなと思っていましたが、やる側の生徒も大忙しでした。
アンサンブルなので自分のパートがしっかり弾けないと他の人にも迷惑をかけてしまします。これもデモCDを頂いてそれを聴きながら自分のパートを弾けるように個人レッスンの中で仕上げていきます。

そしてさらに3月にはヤマハグレードテストもあるのでその準備にも取り掛かります。最初は9級からでした。

また、息子が耳がとてもいいことを先生は気づいておられたので、来週までに「映画ドラえもんのびたの宝島」の主題歌、星野源の「ドラえもん」を耳コピしてきてね。といった課題も出されました。
この頃には「ジュニア専門コース ピアノ2」も全て終わっており、3月には「ジュニア専門コース ピアノ3」に進んでいました

こちらは個人的な課題なので、J専はあまり関係ないですがドラえもんの耳コピ演奏はこちら↓

ピアノはアップライトかグランドピアノが必要?!

ジュニア専門コースのピアノの場合は少なくともアップライトピアノを推奨されます。やはりコンクールに出たりもするので、普段からアコースティックピアノに触れていないといい音を出すことが難しいと思いました。

我が家は幼児科の頃から使用していたのはカシオの電子ピアノでしたが、段々曲も本格的になってきたのでアップライトピアノを勧められました。

ただ、その時点で海外転勤が決まっていたので、購入はせずアップライトピアノをレンタルすることにしました。ピアノは高額なので、そう簡単に購入できるものではありません。そもそもピアノを続けられるかわからない方や、迷っている方にはレンタルはお勧めです。
メーカー、消音機能付きの有無、色、製造年など色々選ぶことができました。マンションだったので消音機能付きにしたのですが、その場合少し割高で月々1万円くらいでした。

あとは、背が高くなるまで使うペダル付きの「足台」はすぐに購入することになるかと思います。ほとんどのコンクールは、足台は各自持参になるため、足台は我が家も購入しました。

現在我が家にはヤマハのアップライトピアノ(消音機能付き)1台、カシオの電子ピアノが1台あります。

練習時間はどれくらい必要?

練習時間は毎日最低1時間は取っていたと思います。曲が個人レッスンで4、5曲あるのに加えてグループレッスンの曲や課題もあります。最低1時間くらいはどうしてもかかっていました。

とにかく毎日ピアノに触れるようにという先生で、「1日弾かないと3日分下手になる」とおっしゃっていました。例えば旅行に1泊2日で行くときは出発の朝に弾いて、帰ってきてから弾けば毎日弾いたことになる。2泊3日の旅行の時も行く前と帰ってきてから弾けば1日だけ弾かなかったことになる。とおっしゃっていました。これは息子に響いた様で、律義にこの練習方法は守っていました。

とはいえ、練習が負担になってしまっては本来のヤマハの良さを見失ってしまうので、全て完璧に仕上げようとするのではなく、できることをできるところまで、というスタンスで練習していました

1年間でこんなことができるようになる!

できるようになったこと

・即興演奏ができるようになる
・曲をアレンジできるようになる
・移調ができるようになる
・Jpopやコマーシャルの曲など耳コピできるようになる
・伴奏付けができるようになる
・クラスの仲間とハイレベルなアンサンブルができる
・ステージに上がる機会も多くなるので度胸がつく

このように1年だけでも色々なことができるようになりました。ここで培った力は、今もとても生かされています。

J専を辞めた後

2年生以降のピアノの記録をご覧いただくとわかるのですが、息子はJ専が大好きすぎてずっと引きずっていました。

そして5年生からまたヤマハの楽器店に戻り、個人レッスンの先生につき作曲(DTM)を学んでいます。クラシックピアノも別で習っているため、結局、「作曲とクラシックの2本だて」というスタイルに。
それくらいJ専のレッスンは息子の人生に影響を与える習い事だったのは間違いありません。

まとめ

ジュニア専門コースの個人レッスンの流れをまとめてみました。使う教本や進度はその子に合わせてくれるはずなので、もっとゆっくりだったり、もっと速かったりするケースもあるかと思います。

レベルとしては決して易しいものではないと思います。今振り返っても課題をこなすのは本当に大変でした。親のサポートなしでは低学年のうちは難しいかもしれません

我が家は転勤のため1年しか通えなかったのですが、たった1年でも確実に力がつきます1年間やりきったのはとてもいい経験になり、ヤマハを辞めたくないから転勤をしたくないというほどでした。

1年目からコンクールに出たり人前で弾く機会が多く与えられるのもいい経験になりました。一度やめるとヤマハのシステムには戻れないのでそれはとても残念でしたが、大変な分、得るものも非常に大きかったです。ついていけなくて途中で辞めてしまうという子は1年目はいませんでしたが、やはり学年が上がると人数が少なくなるとは仰っていました。続けていたら色々な音楽の力がつきそうです。

月謝やグループレッスンの内容はこちら☟ あわせて参考にどうぞ

「Cateen かてぃん」ことピアニスト角野隼斗さん(東大在学中に特級グランプリ受賞)のお母様で、コンクール上位入賞者を延べ100名以上輩出したピアノ指導者による、「原石を磨く」子育て論の本です。
ピアノへの向き合い方においてとても参考になる本です。

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