【発達凸凹・ギフテッド2E】中学受験する?しない?受験の目的を考える

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発達凸凹・2Eは中学受験するべきか?

「発達凸凹・ギフテッド2Eの中学受験」のカテゴリーでは、勉強に興味関心がないのに中学受験をすると言っている息子の独特な勉強スタイルそんなお子さんに伴走する親としての心得などをお伝えしていきます。

あくまでも、我が家の場合ですので、参考にならないケースも多々あるかと思いますが、「こんなタイプもあるんだな」くらいにお付き合いいただけたらと思います。

第一回は発達凸凹・2Eのわが子が中学受験をする目的についてです。

発達障害やギフテッド2Eなどの特性があるお子様が中学受験をしたほうがよいのかという悩みをお持ちの方の参考になれば幸いです。





中学受験のカテゴリーについて

我が家は何学年も先の算数先取りしているような算数が得意なギフテッドでもなければ、英才型のギフテッドではありません。
知能検査で言語理解が高いからといって国語が得意なわけではありません。
あらかじめお伝えしておくと、せっかく読んで頂いても、偏差値30からの御三家合格!とか、これをやったら難関校に受かります!といったノウハウは一切得られませんのでご了承ください。

目次

我が家が中学受験を意識し始めたきっかけ

我が家が初めて中学受験を意識したのが4年生のでした。
当時たまにかかっていた発達クリニックの医師に「環境調整のために中学受験も考えてみるのも良いかもしれない」と言われたことと、本人の好奇心の強さから、でなんとなく始めました。

一般的には3年生の2月から入塾して3年後の受験に備えるケースが多いのではないでしょうか。

わが家は当時(4年生の頃)それどころではありませんでした。学校への行き渋り、海外生活、新型コロナウィルス感染症の出現…。受験勉強より日々の生活のことでいっぱいいっぱいでした。

私自身も中学受験自体をぼんやりとしか考えていなかったため、5年生の前半まではZ会以外、ほぼ中学受験の勉強はしていません

当時、とにかく学校、環境調整などがうまくいかず、私生活が荒れており、中学受験勉強どころではない、勉強は二の次といった感じでした。

それでも中学受験をすると決めたのは、本人の意志によるものでした。

息子は小学3年生の時点で、日本の教育システムに疑問を抱きながら通っていました。

・みんな同じスピードで学んでいく学習スタイルがつまらない
・漢字や計算ドリルといったもうわかっているのに繰り返し学習をさせられるのが意味がわからない
・休み時間には週に一度「みんなで仲良くするために」やりたくもないのに同じ遊びを強要される
・何かトラブルが起こるといつも自分が悪いとされる
・なんか周りと会話が合わない

このように、学校全体に疑問を持ちながら通っていたこともあり、とりあえず医師から言われた通り、中学受験という選択肢があることを本人に伝えると、「やりたい」と即答でした。

それでも、当時は海外に住んでおり近くに通える塾がなかったことと、本当にやるのかな?と私自身が懐疑的だったこと、勉強は二の次だったこともあり4年生の夏から、のみでスタートしました。

そんなこんなで片足を突っ込んだ中学受験ですが、これが結果的に壮絶中学受験の幕開けとなるのです…。

中学受験が「向いている子」と「向いていない子」

中学受験を終えてみて、また、周りの中学受験を終えた友人たちのお子さんを見て、中学受験が「向いている子」と「向いていない子」ははっきりと分かれていると感じます。

向いているタイプ

  • 興味関心が幅広く、勉強にも比較的取り組める子
  • 親子で伴走できる環境がある家庭
  • 言われたことを素直に聞き入れ、指示された通りに取り組める子

向いていないタイプ

  • 強いこだわりがあり、スケジュール管理が苦手
  • 勉強に全く興味がない
  • 生活習慣の乱れや二次障害が目立つ子

コツコツ努力をし続けられるタイプギフテッドのなかでも英才型と言われる発達特性を伴わないタイプのお子さんは、中学受験は向いていると思います。

そのタイプのお子さんは、きっと集団塾でも仲間と切磋琢磨し、受験まで突っ走れるでしょう。
中学受験をためらわずお勧めします。

また、特性があったとしても従順なタイプでお母さんもしくはお父さんと一緒に二人三脚で頑張れるタイプのお子さんもお勧めします
中学受験は親伴走は不可欠です。
塾選びから始まり、学校選び、模試対策、学校見学など親のやることは膨大です。
反抗期などもなく、お子さんも一緒になって頑張れる親子であれば、どんなに大変な受験も乗り越えられると思います。

一方、この上記の2タイプに当てはまらない、「向いていないタイプ」に当てはまるお子さんについては、覚悟があるなら。と言った感じでしょうか…。息子はというと、「向いていないタイプ」だったため、それはそれは壮絶なものでした。

受験当日を迎えるまでに、お子さんに体調に不調が見られたり、様子がおかしくなるようなことがあれば無理する必要はないと思います。また、受験で親も子も追い詰められるようなことにならないよう家族の健康が第一です。

参考までにわが家のケースをお伝えすると、自分の意思がはっきりしており、親の言うことには反抗的で、勉強以外にやりたいことが明確にある子にとってはある種の苦行になると思います

途中で、中学受験をやめるかどうか悩んでいた時、別の発達クリニックの先生にこう言われたことがありました。

現在の日本の学校教育は平均IQ100をターゲットとした教育環境であり、IQ130よりも高い子供たちは、その子のニーズに合わないものとなる。
そのような合わない教育環境にさらされることで障害が生じる可能性が高ある。不適切な環境にさらされ続ける、ということになるので同じくらいのレベルの子がいる環境に身を置いたほうが良い

今の日本には中学受験くらいしか受け皿はない。みんなA中とかK中とか行きますよ。IQも環境によって下がりますよ。

発達凸凹やギフテッド2Eの特性があるお子さんの場合は、なかなか一筋縄には行かないかと思いますが、「向いていない子」だと感じても、その先の未来を想像して、中学受験にチャレンジすることは一つの選択肢だと思います。

発達凸凹・2Eタイプの息子が中学受験をする理由

内申が取れない

高校受験にするか中学受験にするかは6年生の中盤まで悩んでいました。それくらい全く勉強をしなかったので、高校受験に切り替えようかと高校受験塾にもいくつか話を聞きに行きました。

そこで言われることはどこも内申点をとるのが難しい」という事でした。

高校受験には内申点を避けては通れません。一部内申点が関係ない私立高校もありますが、公立高校はもちろん、私立高校も内申点の最低点が決まっている学校が多いということを聞かされました。

2Eタイプの息子は
・授業態度がよろしくない
・提出物は期限に出し忘れる
・わかっていても確信犯的に出さない
・板書ノートは雑
・自分にとって必要ないことはしない
・先生に目を付けられがち

といった内申には不利になるような要素が沢山ありました。ある塾で、中学校の板書ノートの例を見せて頂いたのですが、売り物になるくらい綺麗にまとめられたノートでした。成績にはこのノートも評価の対象になるとのこと。一瞬でこれは無理だなと思いました。

授業が退屈

公立の方が色々な価値観の友達と付き合えるので、世界が広がるから公立が良い。と考える方もいらっしゃるかもしれません。私自身もどちらかというと公立派だったのですが、医師に相談すると、このように言われます。

すでにこの時点で、学校生活に疑問を抱いている子にとってはもう十分幼稚園から小学6年生までの間に、揉まれて耐えてきています。あと3年耐える必要はないですよ。

内申を気にしながらあと3年退屈な環境に耐えること考えると、同じような学習能力の層が集まっている私立の方が良いかもしれません

学習環境を選べる

東京は、学区以外の学校への就学を希望できる「学校選択制」を採用している地域もありますが、多くの公立の場合は、住んでいる地域によって通う学校が決まっています。また、進度もきまっているので、一律の指導が行われます。学校の設備もさほど公立の場合は差がありません。

一方、私立の場合は、校風も、学習の進度も学校によって異なります。このように私立は学校ごとに「色」があります

また、施設や設備もが充実している場合が多いので、好きな事や関心のあることをさらに深めることができる環境が整っています。発達特性のある子は、そういった校風の合う学校を選んだほうが、伸び伸び通える可能性はあります。

人間関係をゼロから始められる

発達特性がある場合、小学校時代に周りから変わっている子と見られたり、周りから浮いてしまう、といったことがあるかもしれません。公立の場合は私立に行かない子は、そのまま近くの中学に行くので顔ぶれは同じになります。もし、過去にいじめられたりしていた過去があるのであれば新たな環境で人間関係を築くほうが本人にとっても居心地がよいはずです。
息子自身は、社交的で友達と遊ぶことも話すことも大好きなタイプなのですが、それでも誰も知らないところでゼロから人間関係を築きたいといっていました。

中学受験の目的はそれぞれそのご家庭によって異なると思いますが、最終的に本人の意思が一番大切だと思います。本人が理由があって受験をするというならば、あとはこちらはサポートするのみです。

こうして、我が家の中学受験するしない問題は「中学受験をする」という方向に決まったのでした。

親子で考えたいチェックリスト

最後になりましたが、受験をするかしないか考える際に大切にしたいのは、子どもの意思を尊重すること、親が伴走できる環境を整えること、そして家族の心身の余裕を最優先にすることです。中学受験を「する」「しない」を判断する際の参考になれば幸いです。

・子ども自身に「受験したい気持ち」があるか
・親に精神的・時間的余裕があるか
・今の学校生活で不適応を感じているか
・通学距離・校風・費用が現実的か


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